列車飛び込み事故(鉄道人身事故)の遺族の方へ④

飛び込み事故と生命保険金

本ページでは、列車飛び込み事故(鉄道人身事故)と遺族が受け取る生命保険金について説明しています。
(初めから読む方はこちら。列車飛び込み事故(鉄道人身事故)の遺族の方へ①
(前の投稿を読む方はこちら。列車飛び込み事故(鉄道人身事故)の遺族の方へ③

では、飛び込んだ本人が、生命保険に加入していた場合、家族は生命保険金を受け取ることができるでしょうか。

最初に問題となるのが、免責期間の問題です。保険法51条1号では、加入者が自殺したときに保険会社は保険金を支払う責任を負わない(免責される)と定められています。この条項に基づき、契約後3年以内の自殺については死亡保険金を支払わないという「自殺免責条項」を、保険会社は約款で定めているのです。

この契約後3年というのは、以前は1年となっていたのですが、最近は3年となっていることがほとんどです。さらに、生命保険会社は、契約条件の細かい変更がある場合に、契約書を再度作成するよう求めてくることがあります。こういった場合、再契約の時から3年間が免責期間となります。

すなわち3年ごとに契約書を作成していれば、ずっと免責期間ということになります。ちょっとズルいような気もしますが、前述のとおり、そもそも自殺の場合に死亡保険金を払わないというのは法律で認められています。問題があるとまでは言えないでしょう。

さて、とりあえず免責期間の問題はクリアしたとします。そして、保険会社から死亡保険金を受け取ったとしましょう。受取人は、この死亡保険金から、鉄道会社への損害賠償金を支払う必要があるのでしょうか?

実は、生命保険金は、相続財産ではなく、受取人の固有財産と考えられています。したがって、生命保険金を受け取ったとしても、相続放棄が可能です。飛び込んだ人自身の損害賠償債務を承継するのを拒否できるのです。

生命保険金が入ると、保険金で鉄道会社に賠償金を支払ってしまう人もいます。もちろん、それが悪いわけではありません。しかし、生命保険金を受け取って、かつ損害賠償金を支払わないという選択も可能です。この選択肢は知っておくべきでしょう。

タイトルとURLをコピーしました