クーリングオフ、その適用範囲の拡大(クーリングオフ②)

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クーリングオフ適用範囲の拡大

(前の記事 クーリングオフ①)
クーリングオフの導入から16年たった1988年、訪問販売法が改正され、クーリングオフ制度の適用範囲が拡大されました。

まず、クーリングオフが認められる商品の種類が増えました。豊田商事事件などの影響も踏まえて、金地金(きんじがね)、貴金属、絵画などが追加されました。

また、商品の売買に加えて、役務、権利を対象とする契約にも、クーリングオフが認められることになりました。役務とは、いわゆるサービスのことであり、具体的にはシロアリ駆除やエステの施術などが該当します。権利の具体例はゴルフ場の会員権などです。

さらに、現金払いの取引にもクーリングオフが認められるようになりました。現金払い取引の場合、取引成立の際に契約当事者双方の義務の履行が完了するので、通常は解除の余地がありません。クーリングオフした場合には、商品と代金を再び交換することになります。対象がサービスの場合、現金と引き換えに交換することはできません。それでもクーリングオフは可能で、その場合は現金だけ返してもらうことになります。

このように、訪問販売法は、順次、規制の分野を広げていきました。1996年には電話勧誘販売に対する規制が新設され、1999年には英会話教室などの特定継続的役務提供に対する規制が新設されました。さらに、2000年には内職商法などの業務提供誘引販売契約に対する規制が新設され、これに伴い特定商取引法(以下、「特商法」)に名称変更されています。

そして、2008年の特商法改正により、訪問販売、通信販売、電話販売の指定商品・指定役務制度が撤廃され、原則として全ての商品・役務について規制が及ぶこととなりました。さらに、2012年の特商法改正により、貴金属を安く買いたたくといった訪問購入に対する規制も新設されました。

クーリングオフが可能な期間

クーリングオフは、クーリングオフが可能であることが記載された法定書面の交付から数えて8日から20日以内に行う必要があります。具体的な日数はそれぞれ法律で定められています。逆にいえば、法定書面を交付しなかったり、法定書面に不備があったりする場合には、クーリングオフ可能期間がいつまでたってもスタートしないことになります。その場合はいつまででもクーリングオフが可能です。とはいえ、クーリングオフは時間との闘いであることも事実。弁護士への相談は、お早めに。

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