訪問リフォーム工事の闇③(損害保険との組み合わせ)

はじめに

本稿は、損害保険を利用した訪問リフォームについてです。
訪問リフォーム工事のビジネスモデルについてはこちら
訪問リフォーム工事と特商法の規制(クーリングオフ)についてはこちら

火災保険と訪問リフォームの相性

自宅の火災保険に加入されている方は多いと思います。火災保険とは、火災、風水害等で自宅が損壊した場合、その修繕費用を補償するためのものです。

災害により建物が損壊しても、修繕費用が火災保険でカバーされる場合、建物所有者は臨時の出費なしで修繕してもらえることになります。修繕費用について神経質になる必要もありません。雨漏りするほどではないけれど、タダなら修繕したいという方もいるでしょう。

修繕費用が保険でカバーされる場合、消費者は工事価格に大きな関心を持っていないことが多い。リフォーム業者にとっては、通常以上の利益を見込める工事となります。そうなると、見込み客を積極的に探してみようという業者が出てくるのは、自然の成り行きでしょう。訪問リフォーム業者の出番ということになります。

こういった業者は、台風や地震の後に動き出します。被災した地域にチラシのポスティングを行うわけです。直接インターフォンを鳴らす業者もいると聞いています。そして、リフォーム工事と合わせて、保険金の申請も請け負いますと申し出るのです。

消費者にとって、保険金の申請の負担は小さくありません。保険金の申請から工事まで一切合切を委託できるのであれば、これほど楽なことはないでしょう。

保険金申請と特商法

依頼を受けると、リフォーム業者は現地調査を行います。そして、その場で契約するのです。したがって、この場合も「訪問販売」として特商法の規制を受けることになります。

とはいえ、普通に工事が実施されれば、何問題はありません。工事が実施されなかった場合に、特商法の適用が問題となります。

例えば、消費者が保険金を受け取った後、リフォーム契約を解除することがあります。リフォーム業者としては、工事を実施していない以上、工事代金を請求できません。そこで、保険金の申請業務の対価を請求してきます。保険金の数十パーセントなど、高額の取り決めがなされていることが多く、トラブルになるのです。

この手のトラブルはリフォーム会社側に分が悪いことが多い。なぜなら、保険金の申請についても、特商法によるクーリングオフが可能だからです。そして、保険金の申請については、クーリングオフに関する書面が交付されていないことが多い。いつまでもクーリングオフが可能なことが多いのです。

訪問リフォームに関する紛争は、これからも増えていくでしょう。高齢化社会はますます進みます。高齢者をターゲットにした商売も増えていきます。それ自体は、悪いことではありません。しかし、高齢者の場合、判断能力が低下している場合が多いことも確かです。業者の方には、きちんと特商法を守った商売をお願いしたいところです。また、消費者の方には、特商法を守って身を守ってほしい、早めに弁護士に相談してほしいです。

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