投資詐欺を見抜くための5つのチェックポイント

投資詐欺のチェックポイント

 投資詐欺、FX詐欺、仮想通貨詐欺、ロマンス詐欺など、昨今は〇〇詐欺というワードが流行っています。バズっていると言ってもよいでしょう。
これらの詐欺は、ロマンス詐以外、お金を儲けたいという誰しもが持つ欲望を利用しています。また、ロマンス詐欺も、恋愛感情から始まるものの、結局は儲け話からの投資詐欺等に繋がっていくことが多いといえます。詐欺師は愛だけでは生きられないのです。
 もちろん、儲け話のすべて詐欺というわけではありません。意義があり、かつ儲かる投資も当然あるでしょう。本稿では、皆様が真の儲け話にたどり着けるように、裏を返せばエセの儲け話に騙されないように、いくつかのチェックポイントを説明しようと思います。

1. リアルに会ったことがありますか?

 最初のチェックポイントは、勧誘者に実際に会ったことがあるかです。
 昨今は、SNS(Facebook、Instagram、マッチングアプリ等)だけで他人と交流を持つことが増えてきました。SNSで知り合った人に恋愛感情を持つ方もいらっしゃいます。アニメのキャラを「二次元の彼女」ということもありますが、SNSは数枚以下の写真とプロフィールのみ。アニメキャラよりも情報が少ない場合もあります。
 しかも、SNSのプロフィールが真実である保証はありません。住所、氏名、年齢、職業など、確実な情報はなにもないはずです。そんなゴルゴ13のような勧誘者に、多額の資金を預けていいのか、よく考えて見る必要があります。
 SNSのプロフィールとチャット以外に勧誘者の情報がないというのは、おそらく皆様が考えている以上に危険な状態です。SNS側に問い合わせても、簡単には住所や氏名を教えてくれません。そもそもSNSが登録者の正しい情報を管理しているかは疑問です。
 当たり前ですが、詐欺師は真の情報をSNSにアップしたりはしません。リアルで会うことも嫌がります。検挙を免れるため、当然の配慮でしょう。

2. ウェブサイトがありますか?

 次のチェックポイントは文書およびウェブサイトです。投資の枠組みを説明するための文書やウェブサイトがあるかを確認してください。
 文書やウェブサイトを作成・交付すると、時間をかけて内容を細かく検討できるようになります。口先だけでは騙せなくなるわけです。
 また、文書は、それが流通する可能性があります。ウェブサイトは、基本的に誰でも見られます。目にする人が格段に増えるわけです。怪しい投資の枠組みは、見る人が見ればわかりますから、詐欺の成功率が大きく低下してしまうのです。
 ただし、素人が文書やウェブサイトの安全性を判断するのは危険です。特に、ウェブサイトについては、どうやって作成するか、作成にどのくらいの費用がかかるのか、全くイメージが湧かない方も多いでしょう。
 このあたりは投資の知識というよりもITリテラシーの問題でしょうか。ウェブサイトが存在するというだけで、大層なものが作られているので安心だろうと思ってしまう方もいるようです。

3. 自分で入出金ができますか?

 ウェブサイトの信用性を判断するための大きなチェックポイントは、自分で入出金ができるかです。おそらく、ここで多くの投資サイトがNGとなるはずです。
 たとえば、大手証券会社のサイトは、利用者の預金口座から振替が可能であり、即時に証券会社のアカウントに反映されます。このシステムを作りあげること、これは大層なことだといって良いでしょう。
 よくあるのは、勧誘者が指定する預金口座に送金すると、投資サイトのアカウントに反映されるというものです。この方法だと、送金先の預金口座から投資サイトのアカウントに振替があったのかを確認できません。
 なお、出金については、最初の数回は実現する可能性があります。これは被害者を安心させるためです。仮に投資サイトの名義で送金があったとしても、アカウントからの振替とは限りません。ネットバンキングでは、送金者の名義を自由に変更できるからです。

4. 送金先口座は一個ですか?

 本当に振替が行われているかのチェックポイントは、口座の名義と数です。
 勧誘者が指定する預金口座が、一個ではなく、名義が異なる複数の口座である場合、投資詐欺確定といってよいでしょう。後述しますが、詐欺に使用された口座は、弁護士に依頼すれば凍結(入出金できなくなること)が可能です。一個の口座を使い続けて凍結されてしまうと、せっかくだまし取ったお金を出金できなくなってしまう可能性が高まります。そもそも、他人名義の口座を複数管理している事自体、怪しいと言わざるを得ません。
 他人名義の口座を管理している理由について、勧誘者は、自分の会社の従業員の名義の口座であるといった説明をすることがあります。普通に考えれば嘘なのですが、魅力的な女性が勧誘者だったりすると、勧誘者を信じたいという気持ちから信じたくなってしまいます。
 なお、実際には、預金口座は3万円から5万円くらいで売買されているようです。もちろん違法行為ですので、良い子はマネしてはいけません。詐欺師と一緒に訴えられてしまいますよ!

5. 送金前に連絡するよう指示されていませんか?

 送金については、もう一つ重要なチェックポイントがあります。送金の直後に、あるいは送金の直前に、勧誘者に連絡するように指示されていませんか?
 このような指示がある場合も、詐欺確定といってよいでしょう。このような連絡を求めるのは、直後に引き出しを行うからです。時間を置いてしまうと、口座が凍結されてしまう可能性があります。あるいは警察に連絡されて、出し子が逮捕される可能性があるからです。

全部当てはまるのでは?

 投資詐欺を見分けるためのチェックポイントをいくつかあげてきました。
 ◯個以上当てはまる場合は詐欺です!と言いたいところですが、正直な所、一個でもあ当てはまれば詐欺の可能性が極めて高いと言って良いでしょう。さらに言えば、詐欺事案であれば、おそらく全部当てはまると思います。
 そして、いずれも当てはまらない場合、本当の儲け話かもしれませんね。ぜひ、私にも教えて下さい。

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