取り扱い事件について

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駆け出しのころ、「きたない事件をきれいにまとめるのが弁護士の仕事」と師匠の弁護士に言われました。

確かに、白紙の状態から相談を受けると、何通りもの法律構成が考えられたり、いくつもの紛争が複合していたりすることがよくあります。そういった複雑な事案をシンプルな構成に落とし込み、典型事案の組み合わせとして構成する場面で、最も弁護士の個性が現れます。

以下では典型的な事案について述べますが、これにあてはまらない事案でも、ぜひご相談いただきたいと思います。

債務整理案件

自己破産、個人再生、過払い金請求などの事件です。

「金がないのは首がないのと一緒」といわれる通り、世の中には多重債務を苦にして自殺までされる方もいらっしゃいます。そんな方を経済的に再生させるのが債務整理の目的です。

覚悟を決めて弁護士に任せていただければ、ほぼ確実に解決することができる類型です。

離婚案件

DV保護命令、婚姻費用、親権、養育費、財産分与、慰謝料請求等の調停、裁判などの事件です。

夫婦双方にとって重要なのはもちろん、子供の福祉への配慮が必要なため、長期的視点に立った慎重な対応が必要です。他方、DV事案等は緊急事案であり、迅速な対応が必要です。

弁護士に依頼することで、裁判所への迅速な申し立てが可能です。また、交渉や調停で、声の大きな相手方や調停委員に不利な和解を強制されるという心配がなくなります。

相続案件

遺言作成、遺言執行、遺産分割、遺留分減殺請求等の協議、調停等などの事件です。

財産の名義人が死亡してしまっているのが根本的な問題ですが、遺産の重要性が当事者によって大きく異なるという点も問題を難しくしています。

事実関係や事実の評価に争いがあることが多く、弁護士に依頼することで、法律的な主張の構成、証拠の収集等の援助を受けることができます。

交通事故案件

交通事故に基づく損害賠償についての交渉、訴訟などのことです。

後遺症事案や、無保険事案での損害賠償の金額は、被害者、加害者双方にとって、今後の人生にかかわる重大問題です。

弁護士に依頼することで、必要な証拠を収集したり、和解金額の妥当性を検証したりすることが可能です。弁護士が代理人についたことをもって、保険会社からの和解金が増額される場合が多いようです。

消費者事件

原野商法、悪質訪問販売、架空請求、オレオレ詐欺に対する損害賠償あるいは債務不存在確認等の交渉や訴訟の事件です。

類型は多岐にわたりますが、手口の巧妙化、被害額の高額化が特徴です。

弁護士に依頼することで、消費者契約法や特定商取引法等の特別法についての適切な助言が得られます。また、相手方の探索、交渉、訴訟での主張立証等において、弁護士が代理人となって活動できます。

労働事件

不当解雇、賃金不払い、セクハラ、パワハラ等の損害賠償等について交渉、訴訟を行う事件です。

ほとんどの労働者は雇用主から受け取る給料に頼って生活をしているため、雇用者と比較して圧倒的に弱い立場にあります。

弁護士に依頼することで、労働基準法等の特別法について適切な助言が得られますし、労働審判等の裁判手続きについても十分な支援を受けることができます。

不動産事件

建物や土地の明け渡し、滞納賃料の請求、賃貸借契約解除後の原状回復などの事件です。

不動産や借地権は非常に重要な財産であり、かつ多くの人が一度は不動産を売買したり、賃借したりするため、身近な紛争類型といえます。

弁護士に依頼することで、借地借家法等の特別法に基づく適切な助言が得られますし、裁判例等を参考にした相場観などを知ることができます。

刑事事件

被害者との示談交渉、不起訴処分に向けた弁護活動、無罪や減刑を得るための弁護活動などです。

当事者が身体拘束を受けている場合が多く、民事事件と違って、弁護人の助力が不可欠な場合が多いといえます。

弁護士に依頼することで、被害者やその家族等と冷静な話し合いができたり、被害弁償や量刑の相場等についての情報が得られたり、違法な取り調べ等にも対抗することができます。

キタガワ法律事務所
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